92人が本棚に入れています
本棚に追加
たぶん、俺はもうすぐ殺られる。
間違いなく。
もう、すぐ後ろにぴったりと張りついて、取れないんだ。
あいつの視線が。
―――――――――――――
いつも通りの朝だった。
俺は大きく欠伸をひとつかますと、自分の下駄箱を開いた。
ガチャンと無機質な金属音をたてて開く。
学校指定の内履きに履き替える。
そう、学校に登校したら必ず朝に行うアクションの1つだ。
下駄箱は必ず1日2回は目を通す。
だから…もし。
下駄箱に“何か"が入っていたら否が応でも目につく。
今日がまさにそうだった。
内履きを取らんと手を伸ばした先には…。
一通の手紙。
「…………。」
いや…この封筒…。
めちゃめちゃ何度も見たことがあるんですけど…。
何しろその封筒は、白いレース模様があしらってある薄いピンク色だったからだ。
最初のコメントを投稿しよう!