孤立した光

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「俺は全部知ってんだよ。お前のそういう性格で、任務中に部下を死なせてリグレスから筆頭を解任された。それにくさったお前は親衛隊自体を辞めたんだろ」 「違う!!私はあの男が嫌いだったから、あの男じゃラーディスの天下統一は成せないと思ったから辞めたのよ!!いい加減なことを言わないで!!!」 ナナの怒りに呼応するかのように、光が大きくなっていく。 これは本当にヤバいんじゃないか。自分から蒔いた種だが、フィレスは少し後悔した。 「おいおい落ち着けよバナナ。セイルってガキも殺す気か?」 「私に能力のコントロールができないと思ってるの?あなただけ死なせるようにするくらいできるわ」 「はっ、そうかい。それなら、俺様もちょいと本気を出させてもらうか」 フィレスが片手にあった黒い球体を刀で両断すると、一気に辺りが夜になったかのように暗くなった。 それよりも、景色自体が消えてなくなってしまっている。 ナナの視界には、真っ暗な空間の中に、フィレスがポツンと立っている奇妙な光景が広がっていた。 「何よこれ?」 「見ての通り、闇の空間だよ。お前の冥土への入口さ」 「ふん。このナナ・ハオルディンを殺せるとでも思ってる?こんな真っ暗な気味悪い空間、すぐ光でまぶしくさせてあげる」 ナナがまとっていた光が空中に無数に独立し、空間の中を駆け巡るように飛び散っていく。
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