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「これはただの闇のボールじゃない。何だかわかるか?」
「そんなの知らないわよ。それで球技ができるとでも言うの?」
「そうだな。さぁ行くぞスルーパスッ!!んなわけあるか、バカやろー。アホなことやらせんな」
「あなたのバカさ加減には呆れるわ。死んだらどう?」
「はい死にます。ってやつがこの世にいるか?無理せずに笑えば生かしてやったものを」
相変わらず緊張感のないフィレスに、ナナは苛立ちをつのらせる。
この自分がなめられている。それができる男など、世界でもこの男ぐらいしかいないだろうが。
「さぁ、これでチェックメイトだ。派手な技だけが強さじゃない。それを教えてやんよ」
フィレスが右手を広げると、ナナを再び闇の膜で包み込んだ。ただ先ほどと違うのは、フィレス自身はその中に入っていないということだ。
「飽きないわね…。またすぐ壊してや…ん?」
ナナが両手に光を集めた時、前方の膜から、先ほどの闇の球体が侵入してきた。
「光もまぶしすぎちゃいけないんだよな」
「!!!!」
次の瞬間、黒い球体から無数の光線が360度全てに向かって発射された。
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