孤立した光

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「投降…?」 「そうだ。オレたちは負けたんだ」 「セイル…まさか!」 「そうさ。この茶髪ボウズはライナのとこに戻ったんだよ。これでお前は1人だな」 フィレスの言葉で、ナナはようやく現状を把握してきた。 セイルは再び自分のもとから離れた。また、あの男に捨てられてしまったのだと。 「どうして?セイル!一緒に戦ってよ!!フィレスを殺して!」 「ナナ、オレたちは間違ってたんだよ。革命軍リネーディムは終わりだ。さぁ、投降しよう」 「嘘でしょ…?セイル………」 ナナはまるで全身の力が吸い取られたかのように、地にガクッと膝をついた。 これで終わった。フィレスは刀を鞘におさめ、煙を吐く。 「なんで…?ロアギールを襲ったのも、セイルのためだったんだよ?」 ナナの不可解な言葉に、ライナやフィレスは疑問を抱いた。 そして、それはセイルでさえもそうだった。 「オレのため…?リネーディムの戦力拡大のためじゃなかったのか?」 「違う!セイル…あなたの帰る場所を無くすため。帰る場所を私だけにするため…」 ライナたちやロアギール騎士団は、セイルとゆかりのある場所。 セイルは当初、ナナにロアギールを襲うと聞いた時、まだ少しライナたちとの関係を断ち切るのが怖かった。 それを知っていたナナは、あえて1番最初の仕事をロアギール襲撃にし、ライナたちも騎士たちとも二度と戻れない関係にしようとしたのであった。
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