孤立した光

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「オレの帰る場所…?」 「そう。セイル、あなたは一度私から離れた。私は必死にあなたを探した。気づいたら、もともと抱いていた野望よりも、あなたしか見えなくなってた」 「……」 「私はもともと、生まれ故郷のラーディスを世界の支配国にしたかった。でも、私が親衛隊にいた頃のリグレスは平和を望んでた。彼は戦争を好む私を親衛隊筆頭から解任したわ。それで私は決めたの。それなら、私が世界を創ってやるって」 ナナ自身から明かされていく彼女の過去と、革命軍という軍隊の決起。 ライナやフィレスも、ただ黙ってその話に耳を傾けていた。 「それで人間を集めてた時、あなたが現れた。自分から志願してきてくれた。かっこよくて、頭が良くて、強くて…何より、あの笑顔が素敵だった。私は、いつの間にかあなたを好きになってた。あなたさえ隣にいればいいとまで思うようになった…」 「ナナ…本当は、当時のオレはやたらと情報が欲しかったんだ。だから…」 「わかってた!セイルがただ私を利用してただけなんて!!」 「じゃあ、なんで…?」 「それでもよかった。ただ利用されてるだけでも、私はそれでよかった。あなたが好きだったの!!セイル!!」 「…」 「お願いセイル…。私を捨てないで。ロアギールなんかに…行かないで」 ナナの瞳からあふれる涙。 セイルはゆっくりと歩みを進めて行き、ナナに手を差し出した。
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