孤立した光

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「ナナ、ごめん。オレはお前の想いには答えられない。でも、一緒に償いをすることはできる」 「セイル…」 「すまなかった。ナナ…」 しかし、ナナはセイルの手を握らず、さっと立ち上がって距離を取った。 「私は今までに何人もロアギールの騎士や罪のない人間を殺した。償うなら、それは死しかない。でしょ?フィレス」 セイルとライナはバッとフィレスに注目する。 フィレスはタバコを携帯灰皿に入れ、ライターをカチカチと鳴らしながら、重く口を開いた。 「そうだな。お前はそれだけのことをしてきた。死んだ騎士たちの家族の悲しみは二度と癒えない。万死に値するとは正にこのことだ」 「私は…まだ死ねない。他にもまだやることは残ってるの。だから…セイル、あなたは絶対に諦めない。またいつか、私のもとに帰ってくる日がくるから」 「ナナ!!」 ナナの全身から眩い光が放たれ始めた。このまま逃げる気だろう。フィレスは刀の柄に手をかけた。 「この俺様から逃げられるとでも思ってんのか?ナナ・ハオルディン、お前を野放しにするには危険過ぎる。ここで殺す」 「光の私を捕らえることは誰にもできない。じゃあ、また会いましょう。それと…炎くん、あなたは絶対に許さないから」 フラッシュが焚かれたかのように激しい光がフィレスたちの目を一瞬と閉じさせ、目を開けた頃には、ナナの姿はなかった。
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