告白

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病室 六番隊の治療で、レイチェルの熱はすっかり下がっていた。 ヴァンやミサの体力も回復しており、リリアの傷も傷口が塞ぐまでになった。 「これでもう大丈夫なはずですよ。後はゆっくり休むだけですね」 「ありがとう。助かったわ」 レイチェルに礼を言われ、六番隊の騎士は会釈した後に退室して行った。 この部屋には他にミサ、ヴァン、リリアがおり、レイチェルの診断結果を共に聞いていた。 「熱の原因は足の傷からばい菌が入ったことか。ナナにやられた時のやつだよね」 「うん。ちゃんと消毒する暇なかったしね…」 レイチェルの熱は、リネーディムのアジトの中で受けたナナの光による傷が原因だった。 そのナナも、今は1人行方を眩まし、セリスやラクシーといった幹部は騎士団の中の悪人用の牢獄の中にいる。 「あんたたちもよくやったわね。幹部をやっつけたらしいじゃない」 「もちろんよ。あたしたちに任せときゃざっとこんなもんよ。ね、リリ姉」 「はい!相手も強かったですけど、何とか!」 リリアは、初めて戦闘で役に立ったことが嬉しかった。 それ以上に、みんな無事だったこと、セイルを取り戻したことが何よりの喜びでもあった。
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