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レイチェルは作り笑いをし、上手く喋れないながらも、誤魔化した。
もし、ライナがリリアの告白を受けたらどうしよう。
リリアは見た目も中身もとても魅力がある。しかも、自分よりかなり女の子らしい。
その可能性は十分にある。自分が男でリリアに告白されたら間違いなく嬉しい。
だが、それは嫌だ。リリアにとはいえ、好きな男をとられたくない。
それでも、レイチェルは自分の正直な気持ちを言うことはできなかった。
「ほ…本当ですか?」
「う…あ、うん。アタシはいいと思うけど。頑張りなよ!応援する!」
「レイチェルさんに話してよかったです!ありがとうございます!!」
自分をバカと思いながら、レイチェルは思ってることと正反対のことを言ってしまった。
応援などしたくない。だって、自分もライナが好きだからだ。
しかし、今になって自分もライナが好きだと言えば、リリアとの仲を悪くしてしまうかもしれない。
レイチェルは表面上笑ってはいたが、内面は辛くて辛くて仕方がなかった。
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