1st. summer

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それにしても一向に片付かない 果たして自分のこの部屋にはこれほどまでに 荷物があったのだろうかと、疑うほどだった 「あれ、この本……」 千紗が一冊の本を手にとる。 それは幼少時代に祖母の家の近くにあった 大きな森で撮った写真の数々を収めたアルバムだった。 そこには満面の笑みの自分と 同じく満面の笑みをした女の子が写っていた 「この子―― 小っちゃい頃によく遊んだっけか たしか名前は……」 “浮かばない” 「あ、れ……? おかしいな…思い出せない」
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