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「で、今まで何を書いていたの?」
ユキは枕の上で寝そべりながら気持ち良さそうにマッサージされているリィに尋ねました。
リィはそのままの体勢で自信ありげに答えました。
「フッフッフ~聞いて驚いてね、ユキ…!!なんと…!」
リィはもったいをつけて一呼吸おきました。
「この村に『雨』を降らせる計算をしていたのだぁッ~!!」
俯せに寝そべったまま、リィは手足をバッと広げました。
ユキは驚いて、思わずマッサージする指に力が入ってしまいました。
「イダイイダイッ!!ぅぐぇ~…!じぬ~…!!」
「ご、ごめんねリィッ…!!で、でもリィが使える魔法って風と火の魔法だけでしょ…?雨を起こす魔法なんて使えるの…?」
リィから慌てて手を離しながらユキは聞きました。
「けほッ…けほッ…!もうッ!!ユキのバカ!!あと風と火『だけ』って失礼よ!!2種類の精霊魔法を使える人ってそうそういないんだからねッ!!」
「ご、ごめんごめん…。えっと…、それでどうやって雨を降らせるの?」
リィはむっくりと枕の上に立ち上がり、いいました。
「まだ背中いたいよぉ~あとで撫でてよねッ!?
…よぉーし!教えてしんぜようッ!」リィは机の上に、よいしょ…と、よじ登りました。
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