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リィが雨を降らせた翌々日のことでした。
ユキが仕事を終え、部屋に戻ってきました。
「お帰り、ユキ!」
「ただいま、リィ」
ユキは作業道具を部屋の隅に置き、ベッドに腰掛けました。
「今日も仕事がはかどったよ。雨が降って土が柔らかくなってて耕しやすかった。村のみんなも生き生きとしてたよ」
それを聞いたリィは嬉しそうに胸を張りました。
「でしょでしょ!?やっぱりアタシの言った通りみんな幸せになったじゃないッ!ユキの不安は取り越し苦労だったわね」
「うん。確かにそうだったかも知れないね。ごめんねリィ」
「わかればいいのよ。さ~てと、畑でも育てようかしら」
リィは花壇に水をやり始めました。
ユキはカバンから本を取り出し、栞から読み始めました。
それから1時間ほどたったころでした。
二人が部屋で過ごしていると、突然外から女性の悲鳴が聞こえました。
ユキは読んでいる本からバッと顔をあげました。
「どうしたんだろう!?行ってみよう!!リィ!!」
「えぇ。急ぎましょう!!」
二人は家から出て、悲鳴
のしたほうへ急いで向かいました。
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