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「ねぇ、ユキ。この辺りはなんか落ち着くわねェ」
リィはユキの肩の上でふわぁ~っと伸びをしながら言いました。
ユキは流れる風の心地良さに、目を閉じながら、
「そうだね、リィ。体がふわふわして、たんぽぽみたいに風に乗って空に舞い上がれそうな気分だよ」
と、答えました。
それを聞いたリィは少しムッとして、
「なにそれ?アタシを置いてどこ行く気よッ!?」
と、ユキの頬をペチッと叩きました。
ユキは叩かれた頬をカリカリと人差し指の先で掻きながら、
「それぐらい心地良いってことだよ」
と、リィに弁明しました。
「でも、リィと一緒にいるときの心地良さには勝てないかな」
ユキはリィに向かってニッコリ微笑みました。
それを聞いたリィは、真っ赤になって俯いたまま、ユキの頬をもう一度ペチッと叩きました。
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