Rain

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広場には何人かの村人がいて、大人も子供もみんな働いていました。植物を乾かしたり加工したりして、どうやら保存食を作っているようでした。 村人たちは二人に気がつくと、びっくりした様子で手を止めました。 子供達はユキの大きさに感嘆の声をあげ、リィの小ささに嬌声をあげました。 リィは、村人の作業を仕切っていた1番年をとった女性に話しかけました。 「すみません、私たち旅をしている者なのですが、宿屋はどちらにあるのでしょうか?」 リィはよそ行きの喋り方で女性に尋ねました。 この喋り方を聞くと、こんな風にキャラを即座に切り替えられるのは本当にすごいなと、いつもユキは感心してしまいます。 女性は二人を好奇の眼差しで見つめながら答えました。 「この村に旅人が来るなんて何年ぶりかしら!しかも羽根のない妖精さんと、角の生えた男前のペアなんて初めてだわ!本当に何もない貧乏な村ですけどゆっくりしていってくださいな。宿屋はありませんが、よかったらウチにおいでなさい」 女性はニッコリと微笑みかけました。 村人たちも人ではない彼らを暖かく向かえてくれました。 二人は顔を見合わせ、思わず顔が綻んでしまいました。 「ありがとうございます」 「よろしくお願いします」 二人は村人達の好意に甘えることにしました。
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