少年の自覚

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僕の家は世界で最小の国土を持ち、しかし世界屈指の軍事国である、ハミルト王家だ。 しかし、地図にすると目に見えるか見えないかの肩身の狭い国で、けっして知名度が高いわけではない。 この国もやはり「開発独裁」という言葉を盾にして独裁に励んでいた。 危険分子を刑に処す秘密警察。 新教徒を火あぶりにする旧教徒教会。 国民を蹴飛ばす護衛。 それが僕の見てきた世界。 それが全て。 それが普通。 それが日常。 …あの日までは。
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