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大好きなあの人。
その人を見ると、
『今日も一日頑張るぞ』
って思える。
まだまだ幼い私の心は、
直球勝負の恋しかわからない。
「こら、櫻井。お前またそんなチャラチャラして」
一人の男子教員が話し掛ける。
「あっ!おっはよ。龍ちゃん」
朝からテンション高く挨拶。
「おう。……って、元気なのはいいけど、お前もぉちょい学習しろよ」
私を上から下まで見て、はぁっとため息を吐く。
「してる。でも、こっちのほうが私らしいでしょ?」
にこっと満面の笑みで返した。
「いやいや、髪は茶色いしピアスも化粧もネックもするわ……おまけにスカート短すぎ」
「龍ちゃん、かわいい?」
先生に近づいて下から覗き込むような視線を送る。
「櫻井ゆう。減点」
そぉ冷たく言い放して先生はさっていった。
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