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「どぉせ、どぉせ私なんて……」
「くるみは優しい子だからきっと大丈夫だよ、たぶん」
「何が大丈夫なんですか……?」
「……チッ」
「飯塚椿さんー」
「あ、はい!!」
「づばびぢ」 「やかましい!!」
「どぞ」
「ども。どれどれぇ……」
ギルドランク G
ギルドポイント 13
「く・る・みちゃ~~~ん!!!!」
「ぎゃぁああああぅッ?!?!」
……。
「いたいです……」
さっきとシチュエーションは逆なのに、何故かまた私が投げられました。
地面が、冷たいです。
「あ、ありゃ~……、コホン。くるみよ、2度も同じ手を食らうようではお主もまだまだギルドランカーには程遠いという事。精進せよ!!」
「は、はい!!……あれ?」
なんていうか、なんか全然話が違う気がします。
なんでこんな事になったんでしたっけ?
頭を打ったせいで、若干記憶が曖昧です。
頭を打ったせいで。
「んー……」
「そ、それよりもこれ!!」
「なんですか、今考えちゅ……ってランクGじゃないですか?!」
「そのとーり!!」
まさか椿ちゃんがランカーだなんて、驚愕です。
「椿ちゃん凄いです!! センスありまくりです!! 将来有望です!!」
「まぁ、こんなもんかな~」
「凄いですよホント。すごいです………」
戦闘学校に行けるような実力はない、そう言われ続けてきた私です。
一方で、ずっと一緒だった椿ちゃんはギルドランカー。
他人の実力を計るほどの実力すらない私は、何故ここに入れたのでしょうか?
「……なんか椿ちゃんが急に遠い人に感じます……」
「あははは。そう焦んなくても、くるみなら大丈夫だよ」
「ランカーになった途端にこの余裕………。絶対抜いてやりますから!!」
「ほう。いつになくやる気じゃないか」
「当然です!! やってやります!!」
椿ちゃん、踏ん反り返ってられるのも今のうちですよ!!
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