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伸一の腕を引き、自動ドアから外に出ると、麻美は手を離し、クルッと伸一に向き合う。
その顔は、息切れしているものの、笑顔だった。
伸一も、どうしたのかと思いつつ、笑顔で聞いた。
『おぉ、どうしたん?急にきてビック…』
『ねぇ、私に何か言うことあるでしょ?』
笑顔で、言葉を遮られた。
『…え?なにい…』
パンッ!
麻美は
人生で初めて
人をひっぱたいた。
瞬間、麻美の笑顔が崩れ、どんどん歪む。
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