過去傷

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酷く頭痛がする 叫んだ涙のせい 遠く向こうは晴れ 掴んだ鉄格子 ぬいぐるみに刺した刃 赤く濁ることはなく 痛々しくくるむ布は 千切れ千切れ 涙の跡をつくる 明日さえ、今さえ 何もなく冷めた窓に触れ 壊れて、なくした 自分だけ 責める傷に泣く 目の前すら見えない世界で 止まない、頭痛はまだ 昔の音に怯えてる 何処まで、此処まで 何をして、熱い砂を抱き 壊れた時間の重みだけ 薄く消え逝きそうで 何もなく冷めた窓に触れ 壊れて、なくした 自分だけ 責める傷に泣く 目の前すら見えない世界で
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