天音 さつきⅠ

1/1
前へ
/455ページ
次へ

天音 さつきⅠ

それは、どちらからともなく始めたことだった。 ただ単に、アイツが睨んで来たからこちらも睨み返しただけ。 別に嫌いじゃない。 好きでもない。 本当に何も思わない。 アイツに対する特別な感情なんて無かった。 『好き』も、 『嫌い』も。 私にとってアイツはただのクラスメイトで、空気みたいな存在で、 そこに居ても居なくても 視界に入っているかなんて気づきもしない。 本当に、 別に、 何も、 思わない、 存在。 だった。
/455ページ

最初のコメントを投稿しよう!

17人が本棚に入れています
本棚に追加