Episode1.出会い

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 不信感だけは抱かせてはいけない。ただでさえあれなのだから。……もう遅いかもだが。  神野は凛と翔の間に入り込み、翔の頬を二、三度軽く叩く。 「翔君、しっかりしなさい」  そこでようやく翔は焦点を神野に合わせた。 「……綺麗な天使がいました」 「そ、そうかい」  神野は苦笑する。  ……今のは凛の感想だったのか、はたまた逝ってしまいそうだったのか。  どちらにしても翔の受けた衝撃は、凄まじいものだったに違いない。 「翔君、彼女に挨拶しなさい」 「は、はい」  翔は神野から凛に視線を移し、 「風間翔です。よろしくお願いします」  ガチガチに固まりながらゆっくりと頭を下げた。  凛もそれに応じるように目礼する。
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