35人が本棚に入れています
本棚に追加
ざわついてんなぁ。
うるせぇのは嫌いだ。
太一は黒板に張り出されていた座席表を見た。
後ろから二番目か。しかも俺の後ろ、さっきの変な名前のヤツだし。
関わらないようにしよう。
太一は自分の席に座ると、すぐに耳にイヤホンを付けて睡眠しようとした。
だが。
つんつん。
ん?
イヤホンを外し、つんつんしてる犯人のほうを見てみた。
「あ、ど、どうも」
「?……どうも」
隣は普通の女の子だった。
「…は、初めまして。私の名前は阿部 雄子(あべ ゆうこ)といいます。よ、よろしくお願いします。」
隣が阿部ってすげぇな。あ行、何人いんだよ。
「俺は高城太一だ。まぁ、よろしくな」
「は、はい!」
「んで、どうかしたの?」
「あ、いえ。隣なので仲良くしてもらえると、う、嬉しいな、なんて。」
「あ、なるほど。まぁ、仲良くなれるかはわかんねぇけど。ただ」
「ただ?」
「あまり俺に近寄りすぎんなよ。ひどい目に遭うかもしんねぇからな」
「ご、強姦?」
「………この学校はバカしかいねぇのか?」
最初のコメントを投稿しよう!