~弱肉強食~

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「ま、まさか!!いくらなんでもそれはないんじゃないですか!?第一雄子ちゃんにはそんな目立った怪我なんてなかったじゃないですか!?」 たしかにそれはそうだ。 だが目立つ部分に傷はなくても、見えない部分に攻撃をくらえば血を吐く可能性があるものはある。 「会長」 「は、はい。」 「俺は不良なんで、喧嘩ばっかしてましたからわかるんすけど」 「はあ…。」 「腹なら、内臓に損傷を受けて吐血することならあります。」 「!!………まさか、制服を着てればバレないから、腹を攻撃されたと?」 「恐らく。」 「そ…そんな。あんな優しい女の子にそんなこと…。」 その通りだ。 あんな優しいヤツにそんなヒドいことするなんざ、許せねえ。 内臓に損傷を与えられるほどの力があるってことは、恐らく犯人は男。 俺は会長ほど優しくない。 もし、犯人を見つけたら。 俺は全力でソイツを殺す。 「会長。」 「はい…。」 「まだ、そうとは決まった訳じゃありませんから、少し心は痛みますが確認するしかありません。」 「どうやってですか?」 「それ自体は簡単です。」
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