~一期一会~

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太一は床に置いてあったヘルメットを拾い上げてかぶると 「んじゃあ、行ってくるわ」 と明に一言かけた。 「いってらっしゃい」 明は笑顔で送り出してくれた。 んじゃ、ボチボチ行きますか。 玄関で新品のローファーを履いてから、ドアを開けて外に出た。 「うわ、朝日がまぶしぃ…。」 今日は快晴だなぁ。 桜咲いてっかな? なんてくだらないことを考えながら、愛車にまたがりエンジンを掛ける。 エンジン音がけたたましく響き、鼓膜に響く。 この時が一番安らぐなぁ。 ギアを一速にいれ、太一を乗せたバイクは走り出した。
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