~疾風怒濤~

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「あれ、燕くん。太一くんはまだなんですか?」 「あ、副会長。まだみたいですよアイツ。あと5分で開会式だっていうのに。」 「もう。間に合うのかしら?」 「お?なんだ多野。旦那が心配なのか?www」 「なっ!そんなわけないでしょうが!アイツがいなかったら戦えないから心配してるだけよ!」 「ふ~ん…。まぁ俺はどうでもいいからもう会長んとこに行くから、お前は校門のところでアイツのこと待っててやってくれよ。」 「はぁ!?なんで私が?」 「いいからいいから。んじゃよろしくね~。」 燕はそう言うと、右手をヒラヒラさせながらどこかへ行ってしまった。 「んもう…。仕方ないわね…。」 「莢ちゃん、素直じゃないですねえ?」 「うわっ!赤崎先輩!いたんですか。ちっちゃくて見えませんでした。」 「うわぁぁん!莢ちゃんがいじめるぅぅ!」 赤崎は泣きながらどこかへ走っていってしまった。 「ふう。じゃあ私は校門に行こうかしら。」 なんだかんだ言いながらも結局多野は校門へと向かった。
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