~一期一会~

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人混みを掻き分けて、痴漢の真横までいく。 こいつ、堂々と痴漢してやがる。女の子、震えてんじゃねぇか。 太一は右手を伸ばし、痴漢の手を掴もうとした。 「おぃおっさ「この人痴漢です!!」」 ん? あれ? この女の子が握ってる手って…。 俺の手じゃね? 「この人痴漢してきました!!駅員さん呼んでください!」 この女の子の周りにいた人達は俺の 「痴漢を止めてくる」 発言が聞こえていたらしく、全員がえぇっていう顔をしている。 俺は自分の顔を指差して燕のほうを見た。 すると、燕は両手をあげて首を傾げた。 わかりませんポーズだ。
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