~一期一会~

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運がいいのか悪いのか、ここでちょうど電車が目的の駅へと着いた。 「降りなさい!この痴漢!!」 「いや、俺じゃねぇし。証人いるしよ。離せよ」 「痴漢したやつは全員そう言うのよ!!駅員さん!痴漢です!!」 う~ん、めんどくさいな。俺じゃねぇのに。 あれ? てか、燕は? 燕は俺のいる位置から10メートルくらい離れたところの自動販売機の影からこちらを見ていた。 アイツ後でしばく。 「まったく、人の体をベタベタ触んないでよね!」 「そんな貧相な体触んないっつうの」 「はぁっ!?触ったじゃない!」 「触んねぇわ!!バカ!そんなに飢えてねぇっつの!」 「嘘つくなぁぁ!」 「嘘じゃねぇぇ!」
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