始まりはいつだって突然だ。

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まさか……あの時の美人さんが陸軍少将だったとはね。 正直冷や汗もんだったのだが、その事実を遥かに上回る事態に俺は困っていた。 いや、理不尽さを感じていた。 だってあれから三日後が今日なんだが、小林さんが再びやって来て、何を言うかと思いきや、開口一番 「貴方は、軍の兵器の持ち出しに関与しています。 当然これは、軍人・一般人に関係なく違法行為です。 よって、貴方を軍事裁判にかけるため連行します」 だったんだもの。 軍の制服に身を包んだ小林さんも魅力的……じゃなくて! わざわざ少将がでばって来るってどういうこと? しかも一般人の俺が軍事裁判!? そもそもパーツを売ったのは、俺の友人であって、ソイツが裁かれるべきなんじゃないの? とか言いたいことは一杯あったが、頭の中がこんがらがってて何から話したらいいか分からない。 そんな風にパニクってたら、小林さんに引き摺られてたって訳だ。 消火器浴びたお陰でちょっと冷静になれたけど、小林さん曰く、助かる方法があるらしい。 とある試験を受けて、合格すれば今回のことは不問にしてくれるんだって。 こうなりゃやるっきゃないのかなぁ? 軍事裁判って何かスッゴいおっかなそうだし。 しかし、俺には機械をいじることぐらいしか取り柄はないぞ? 一抹どころか、不安しか抱えることなく、結局俺は連行されることになった。image=465443481.jpg
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