試験って合格したら嬉しいハズだよね?

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更にいじり倒すことだ! 「ええぇーっ? ちっ、違いますですぅ。 これは、その、あの!」 顔を真っ赤にして全力で否定する。 余りにも全力過ぎて、横に振る手が残像を残すほどだ。 ……そこまで否定されると、なんか悲しくなってきた。 勿論、悪いのは俺なんだが。 「分かった! 分かったから、そこをどけ。 ベッドから降りれんだろうが?」 悲しみに打ちのめされたこともあり、そろそろいじるのも止めて、本来の目的に戻ろうと思う。 それで、俺を起こすためにベッドに乗り上げていたコイツを退かそうと思ったのだが 「……でも水嶋さんがどうしてもって言うなら。 イヤァーン」 何やらブツブツ呟いてトリップ中のご様子。 俺の言うことなんて聞いてやいねえ。 なんかよく分からんが、急に悶えだしたので、気持ち悪いことこの上ない。 こういうときは。 「おいっ! 聞いてんのか、チビッ子?」 「チビッ子言うなですぅ!」 まさに条件反射。 さっきまで悶えていたのはどこへいったのやら、一瞬で現実世界にカムバックしやがりました。 よっぽどコンプレックスらしい。 「いいですかぁ水嶋さん? 私には、大地魅子という立派な名前があるのですよぅ」 「何、大チビッ子? それは矛盾してないか? いや、強調のための大か?」 「まだ言うですかぁ! だいちびっこじゃありませんですぅ! 大地魅子(だいちみこ)ですぅ!」
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