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「ハイハイ、分かった分かった。
大チビッ子な?」
「ううぅー、全然分かってないですぅ」
少々涙目になってきたので、そろそろ終わりにしよう。
俺は断じてSではない。
「悪かったよ魅子」
謝罪の言葉と共に、魅子の頭をポンポン軽く撫でる。
「エヘヘヘヘ。
分かればいいのですよー」
名前でちゃんと呼ばれたのが嬉しかったのか、目を細めて気持ち良さそうに笑う。
そこまでだったのか?
酷いコンプレックスに若干不憫になりつつも、これからは余り魅子の名前でいじるのは止めようと思った。余り……。
コイツは大地魅子。
軟禁中の俺の世話係みたいなもんらしい。
一言でコイツを言い表すとしたら、ロリッ娘まな板天然ボケ娘といったところだろう。
背は低く、140cmぐらいしかない。
髪はショートの淡い茶髪だが、一応地毛らしい。
年齢は残念なことに、俺と同じで26歳だ。
だが、一番印象的なのは、やはり
「で?
なんで俺が寝てると思った?」
「そうでしたぁ!
食事をお持ちしたんですが、チャイムを鳴らしても出てこられないので、心配で見に入ったんですぅ」
「はあ、お前はバカか?
外には、室内監視用のモニターが付いてるだろうが。
お前が来たときには、俺は書類に目を通していたよ」
「!!
そうでした。
モニター見ればよかったですぅ」
天然だと言うことだ。
嗚呼、オジサンはこのチビッ子が悪徳商法に引っ掛からないか心配ですよ。
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