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「えーゴホン。
幾つか選定基準があるんだが、あの試験で試験官が見てたのは、観察力・洞察力・協調性・技術力・思考力の五点だ」
「ほうほう、それで?」
「瑞希は直ぐに合格したから知らないだろうが、実は、試験の随所に間違い探しみたいなのが含まれててな、それにどんな対応をするかで判断してたそうだ」
「じゃあ俺が繋いだプラグも?」
「ああ、その内の一つって訳だ」
「でも、それだけで俺が合格するってのは納得いかないぞ!
あの後でポカしたかもしれないのに」
「あー普通にプラグを繋ぐだけだったらそうだろうなぁ」
「普通にって……ただ刺しただけだぞ?」
「まあそうなんだろうけどな。
刺すまでのタイムが異常なんだよ」
「異常?」
「あのプラグの捜索な、毎回試験の度に必ずするそうなんだけど、今までの最速タイムは九十二秒なんだと。
お前は何秒だったと思う?」
「さあ?
気付いたら試験開始の合図がされてたくらいだし分かんねえよ」
「ブッチギリの十七秒だとさ」
「……そりゃブッチギリだな。
でもあれは偶然っていうか」
「そういう謙虚なところも評価されたんだろうな」
「ナニソレ!?
俺のする事、全部マイナスに働いてね?」
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