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「ちょっと、どうしたんだよ尚哉」 俺らは、二階の男子トイレに逃げ込んでいた。 「イキナリだよ…イキナリだったよ…イキナリは無理だよ…」 「落ち着けって…」 「無理…」 「…」 いや、本当にアレは反則だろ。 俺がこいつらと余裕にしゃべってるときだぜ!? 俺本当に心臓弱いんだって…心の準備しないとさ… 「女々しいぞ!尚哉」 「…」 女々しい… 確かに俺は女々しいよ。 恋に関しては経験とかないしな。 俺はいっつもコクられる側なんだよ!! …とか言ってる場合じゃなくて。 「拓真…俺、城田中に来たには来たけどどうすりゃいいんだ?」 「え?コクる」 「無理」 「はいー?じゃなんで来たんだよ!」 「テメーがこいって言ったんだよ!!」 「あ、そうだっけ?」 全く… 「自分の言葉には責任をもって発言しろ」 「はぁい… じゃあ今日は俺がなんとかする」 「は?なんとかするって…」 「せっかく来たんだから、なにかお土産がないとなっ!」 お土産って… 「ふぅん…じゃあなんとかしろよ」 「おう!!じゃ、戻るか!」 「あぁ…」 「尚哉もう大丈夫だろ?」 「多分」 「多分って!!ていうか、さっきの尚哉ヤバかったなぁ。あんなこともあるんだな!」 「忘れろ」 俺だってびっくりだよ。
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