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俺は起き上がって拓真を見た。 あ、いい忘れてた。 コイツは山崎拓真。 高校で知り合ったヤツだ。ちなみに「親友」でもなんでもない。 と、俺は思っているのだが。 「どこの学校だ?」 俺らの学校は東ノ男子高等学校といって、名前の通り男子高校だ。 はっきり言って、女と絡む機会は全然無い。 まぁそれが嫌ならこの学校に来んなってワケだ。 「桃谷高校って知ってるか?」 「あぁ…駅の向こうの」 「そこそこ!!そこの生徒なんだよ~」 「こっから結構遠いだろ。どうやって知り合ったんだよ」 「よっくぞ聞いてくれた!!さすが尚哉!!聞いてくれるか!?いや聞いてくれ!!」 「やっぱ聞かない」 「えーっそんな!聞いてよ。あのさ…」 聞くって言ってねーよ… 「実は、俺ら同じ中学…城田(きた)中学校だったんだよ。そん時から俺、あいつの事好きだったんだよなぁ…それでさ、一ヶ月前に偶然!!会ったんだよ!町でさ。俺、思わず話し掛けてさ。メアドをゲットしたんだよ!あっちも俺の事覚えてたんだよ。奇跡だよな!?昨日さ…呼び出して…コクったんだ…そしたらさぁ!!両思いだったんだぜ!?奇跡だよな!?な!?」 俺は既に机に伏せて寝ていて拓真の話は全然聞いていなかった。
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