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自分の部屋に入るとパソコンを立ち上げ、画面と向き合うのが習慣になってしまっているようだ。
もちろん今日も例外ではない。
俺は世間からは必要とされなくとも、我がギルドの仲間達からは重宝される存在だ。デスクトップからオンラインゲームを開始する。
「この時間帯はみんなIN率高いからなあ、とりあえず狩場の確保かな」
いつも通りの女キャラで、いつも通りの狩場へ向かう。
┏━━━━━━━━━┓
┃ヒテン様がログイン┃
┃しました ┃
┗━━━━━━━━━┛
このオンラインゲームでは、友達登録しているキャラがゲームを開始すると知らせてくれる設定が施してある。
「お、ヒテンさんきた」
『こんにちは~^^』
さっそくヒテンさんからの挨拶がきた。この「ヒテンさん」というのは、レベル180の幻術師の男キャラ、ヒテンさんとは長いつきあいで、ゲームの中では資金援助やグループ狩りを手伝ってくれたりと、アニキ的存在である。
「『ちわ~b、今日は何しますか?』っと」
慣れた手つきでキーボードをたたく。すると向こうからも、五秒も待たずに返事が来た。
『今日はレアドロップ狙ってスカルドラゴンでも狩りに行きたいゼ』
『そんな気分だったところです ちょっと薬補充』
『おk 先行って待ってるからな』
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