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なるほど、コイツの言っていることは間違っていない。
しかし何かが引っ掛かる。
だが、まずは今の疑問をぶつけてみよう。
「さっきの質問とその話はどういう関係があるんだ?」
そもそもの質問である。父の話は父の話だ。ゲームの話とは一切関係ないんじゃいか?
「それが大有りなんだよ」
管理人は少し真面目な表情を浮かべた。
「これはもうゲームの説明になっちゃうんだけど、このゲーム、クリアすると願いをひとつだけ叶えられるんだよ」
しかし、そんなのは空想の世界の話じゃないのか? と言いかけたのを察したのか、管理人は続けて話を進めた。
「もちろん、僕は魔法なんて使えない。出来ることは限られている。でも、僕の知能があればお父さんを確実に治すことが出来る」
そこでひとつの疑問が生まれた。
「それなら、それをデータにして送ってくれればいいだろう? わざわざRPGをするまでもない」
これは案外簡単な話だ。
しかし、どうしてそんなことを管理人はわからないのだろう。
「それは……出来ないんだよ。そういうふうにインプットされている。他でもない、キミのお父さんにね」
「!?」
そういうことか!!
父さんがそう設定したのにはもちろん理由があるはずだ。それは、コイツがいろいろ知っているだろう。
聞くしかない。
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