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「………!! 亜希子さん!! あたし!!真奈美!! 真奈美です!! この間は、本当にすみませんでした。須田さんから番号聞いて……………………………………。」
真奈美が同じトーンで話していたけれど、耳まで入ってこなかった。
(違った……………。)
もう、ただそれだけ。
「…………なんで、今度またお願いします!! あれ?須田さんから聞いてませんでした?」
途中の会話はわからない。
なぁーんにも聞こえなかった。
「須田さんからも着信あったからこの事かな?メールしておきます。わざわざありがとう。登録しておくね。」
完全に棒読み。
電話を切って、真奈美の番号を登録。
須田さんにメールを作っていた。
「「いらっしゃいませ!!」」
スタッフの声が聞こえた。
クランベリージュースを左手に、携帯を右手に持って、送信ボタンを押す。
(なぁんか、も、いいや…。あー…、優樹に連絡しなきゃ…。)
携帯の時計は20時03分。
ちょっと泣きそうだった。
「あっこーーーっ!!」
副店長に大声で呼ばれた。
びっくりして立ち上がり、店内を振り返った。
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