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49日が過ぎ、一周忌が過ぎ、二周忌が過ぎた。
ずっと落ち着かない生活だった。
怒りの矛先をどこに向けていいかわからなかった。
"あの時電話していたら…"って、何度も自分を責めた。
あの日のねーちゃんが夢にでてきて、汗と涙で夜中に何度も目が覚めた。
その度に
『こんな娘で、こんなお姉ちゃんで、こんな人間でごめんなさい。』
って、日記に書かれていた言葉を思い出した。
ねーちゃんを責めちゃいけない。
ねーちゃんは何も悪くない。
ねーちゃんは精一杯頑張った。
頑張り過ぎちゃったんだ、って言い聞かせた。
ねーちゃんが恥ずかしくないように、ちゃんとしなきゃ、と思え始めた。
そしたら、知り合いから声かけられて、今の店でバイトとして働き始めた。
俺は家を出て、一人暮らしも始めた。
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