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でも…。
こうがんじがらめにされてしまうと、寝返りも打てないし、夜中にトイレにも行けないし、喉が渇いても、棚においた水を飲むこともできない。
幸せな悩み、かな。
暖かなぬくもりと、間近で聞こえる心臓の音。
規則正しい寝息。
子守歌みたい…。
優樹の目覚まし時計の音が鳴り響く。
モソモソ動いて、音を止めて、またあたしを抱き枕にしようとしたから、逃げた。
布団をかぶって、馬乗りになって、マウントボジション確保。
優樹の弱いとこ、鎖骨辺りを撫でた。
「ちょっ!!! あっこ!! はははははっ!! ははっ…。ゲホッ…。」
「笑って目覚める、幸せでしょ?」
両手を掴まれて、もう触れなくなってしまった。
「そーだけど!!息できないからっ!!」
やり返そうとする優樹から、また逃げて、ベッドから抜け出す。
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