-- 一番の安定剤--

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「新刊の…、専属モデルだって…。来月から撮影…。」 涙が流れた。 「すげーじゃん!!あっこ!!」 繋いだ手を力強く上下に振る優樹。 「………。怖いの。」 優樹の手を強く握った。 「また同じだったら?あたしどうなるの?またあたし否定されるの?みんなも、優樹も愛想つかすの?みんなから哀れな目で見られるの?もうモデルなんて嫌…。あんなのもう嫌なの。また一人になる…。苦しくて苦しくて、何もできなくて、何で存在しているかわからない生活を送るの?怖いの。」 溢れ出した言葉と涙。 溜め込んだそれらが、一気に流れ出た、 苦しい。 息が吸えない。 心臓がドキドキし過ぎて、手も足も自分のものじゃないみたい。 こんなの自分でなければいいのに。 >>>>>
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