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その撮影場所が、あたしの職場 『home』から近い事に気がついたのは、爆睡から目覚めた時だった。
(帰りは直帰させてもらおうかなー。)
そんな事考えながら、ゔ~ん゙って、伸びをした。
撮影場所。
『chocolate』は20~30年代のフランスのアンティークを中心に扱うお店。
アンティーク風現代アイテムもあったり。
もう、ね。
お店の外観だけでやる気でちゃった。
あと、物凄いショック。
『home』はきっとここから歩いて10分~15分。
気づかず過ごしてきた自分に、もう、ショック。
一目惚れ。
縦長(3階くらいありそう)なそのお店は、ほとんど窓!!!!
低めのクリーム色の階段5段には、花模様をあしらったキレイな曲線の黒い鉄の手すり。
大きな窓には、長くて大きな、白い細かなレースのカーテンとシルク素材のカーテンで、外からはあんまり中が見えない。
シルクのカーテンがこれまたキレイな曲線を描いて、窓の両脇で金色の縄のカーテンクリップにとめられ、大人しくしている。
うっすら見えちゃってる、シャンデリアやキャビネット、ソファー、店内の階段。
道路に面した窓際のほんのわずかなスペース。
マカロンみたいなカラフルなカーテンクリップで止められたレースのカーテン。
その隙間から、窓辺の茶色い棚に置かれた小物たちが、
(ねぇ、ちょっと見て見て…。かわいいでしょ。)
って、言ってるみたい。
窓以外の壁は真っ黒。
階段付近、ちょっとおしゃれな椅子なんて置いて、たくさんの大小様々な鉢植えから、緑が溢れていた。
縦長のドア。
ゴールドのドアノブ。
分厚いガラス張りでシンプルだけど
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chocolate
open
11:00~19:00
holiday
Monday ・ Tuesday
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って、筆記体でかかれた黒い鉄みたいなのが、ガラスに埋め込まれてた。
階段を上り、そのドアを開けた。
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