--あたしの職場 その2--

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期待以上…。 というより………。 ここはどこ…?って。 ハテナが頭の中を埋め尽くす。 縦長のお店は奥行きもあって、長屋みたい。 だけど、お店手前が天井の高い2階建て。 その天井に大きなシャンデリア。 誰かのお家? ってくらいに、きれいに整えられて、ちょっと生活感がある。 お店奥が3階建ての造り。 奥にもやっぱり家具が置かれているけれど、また違うだれかのお家みたい。 2つの家を半分ずつくっつけて、感性豊かな、時代を飛び越えた人たちが住んでいるみたいな不思議な空間。 もう本当、異国、異次元に来たみたい…。 先に来ていたスタッフが撮影準備をすすめてる。 (もう、入りきった。 今日、めちゃくちゃいい画が撮れる。) くっつけたみたいな2階から、部屋を斜めにくぎる階段。 焦げ茶色のツヤツヤして丸みのある上品な手すり。 クリーム色のタイトドレスみたいに、下から4段は末広がりになっていて、同色のお店の床に溶け込んでいる。 その階段の手すりをなでるように触りながら、『chocolate』のオーナー、藤田さんが降りてきた。 いい感じに着崩れた白シャツの胸元を開けて、フリンジがついた淡いミックスカラーのニットカーディガンを羽織って、クリーム色の細身パンツ、淡いピンクのプラットフォームなハイヒール。 ラフにまとめた髪。 アクセサリーをたくさんつけていたけれど、ゴールドで統一されていて、すごく上品だった。 >>>>>
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