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「あの…。あの態度、あの言い方。ないんじゃないですか?人の気持ちとか考えられないんですか?みんなやあの子がどんな気持ちになったかわかりませんか?素敵なネイル、良かったですね。」
真奈美は22歳だけど、一応先輩。
込み上げる怒りを押さえながらも、言いたい事言った。
「な゙っ゙………!!!!」
何か言いかけた真奈美。
でも、周りを見渡して、みんなが冷めた目で真奈美を見ている事に気がついたのか、真奈美は顔を真っ赤にして、黙って、また携帯の画面に目を落とした。
仲のいい、この雑誌の専属モデル、23歳の奈月が
「いいぞーっ!!あっこさん!!みんな思ってました!!」
って、耳打ちしてきた。
(思っていたなら、何で言わないの?)
ふっと思った。
「さぁー!!!! 残りを撮っちゃいますかぁー!!」
須田さんが店内に入るやいなや、大きな声で言った。
真奈美は未だに不機嫌オーラを出している。
確かに、ね。
いつもなら、もっとキラキラしたカラフルなネイルをしてくる。
今回は、ピンクベージュのネイルにスワロフスキーが数えるほど。
彼女なりに、仕事と向き合おうとする姿勢はわかった。
でも、あの言い方はない。
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