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陽の光がたっぷり入るリビングの窓際で、目をつぶり、座禅を組んで深呼吸。
風の音。
車の音。
鳥の声。
木々が揺れる音。
風でサンキャッチャーが揺れる音。
深く、深く、深呼吸。
ヨガマットを出すのが面倒で、その場で、そのままの呼吸で、全身を伸ばすようにストレッチ。
少し汗をかいたから、シャワーを浴び、着替え、シーツや枕カバーと共に洗濯機に入れた。
自分用にお茶を煎れ、食べ残した夕ご飯を温め、少しずつ口に運ぶ。
食べ終わった頃、問い合わせ。
受信メール0件…。
パタンッと携帯を閉じれば、スワロフスキーが陽の光でキラキラ光る。
実花子さんがデコってくれた、オリジナル。
一面に敷き詰められたシルクと言う名のゴールドのスワロフスキー。
タータンチェックの様に縦横にはいる赤いライトシャムとオレンジ色のファイヤーオパールのスワロフスキー。
携帯の裏には、ペリドットと呼ばれるグリーンスワロフスキーで作られたハートの中に、赤みの強いピンク色のパパラチアのスワロフスキーで『A』と書かれている。
「あっこちゃん、って感じでしょ?」
って、作ってくれた。
優樹の大好きな色の中に、あたしがいる。
本当に、あたし、そのもの。
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