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そこには
物が全くない…
生活観も
感じることができない…。
新居のようなのに
新居の匂いはしない…。
むしろ、匂いがない…。
夏が近いのに冷たくて
寂しい空間…。
「何、言いたいか分かるよ。何もなくて寂しいでしょ…。」
「………うん。」
「親いないんだ。2年前、ここに引っ越してきた3日目に殺されたの…。買い物に行ってた私は助かったけど…帰ってきたら血の海…。その時…1人の男が私の顔をニヤリとした顔で見て…ベランダから消えたのを今でも鮮明に覚えてる…。何、話してるんだろーね!?笑」
{なるほど…美咲がこんなに気が強いのはこういうことか!?彼女なりの周りに対する気遣いなんだな…。}
「だから…その時のダンボールがそのまんまで!?最低限の生活用具しか出してないんだよね…。」
「何か、ごめんね…。」
「うぅーん、気にしないで!!パソコンは私の部屋にあるから…こっち!!」
「分かった。」
{はぁ…何か2人っきりだからみたいなのを期待していたオレは最悪な男だ…。}
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