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何となく、その笑顔が寂しそうに見えたのは何でだろう。
誠さんに2人で手を振って車に向かって歩く。
さっきの寂しそうに見えた笑顔が気になって、振り返ってみた。
目が、合った。
さっきと同じように視線が絡んだ。
だけど、さっきと違うのは一瞬で誠さんが瞳を逸らした事。
誠さんが歩きだすのを見て、私も車へ向かう。
もうお姉ちゃんも車に乗ってたから、少し慌てて車に向かった。
車に乗り込むと、程なくして車が動き出す。
お母さんやお父さんが、さっきのお店についてとか上機嫌に話してた。
だけど私は、誠さんの一瞬見えた瞳が頭にちらついて仕方がなかった。
誠さんは、寂しそうだったり優しかったり、冷たかったり意地悪だったり…
掴み所が無い。
まだまだ知らないからだけど、どんな人なんだろうか。
親類になるんだから、せっかくなら仲良くなれたら…良いな。
「智君居なくなったら大丈夫なの?誠君と浩君だけで」
「…うん、話し合い…したみたい。2人で住むって…」
「…そう、納得してるなら良いの」
何の、話…?
3人で暮らしていたのだろうか?
ご両親と一緒じゃないの?
色んな疑問で溢れる。
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