衝撃の夜

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何があったのか気になって、隣のお姉ちゃんに視線を投げ掛けるが、お姉ちゃんはモグモグと咀嚼して食事を続けてる。 表情からは何も読み取れない。 何もなかったのかな? 気のせいかもなー、と違和感を無理矢理飲み込む。 その後は違和感とか感じずに、家族団らんの食卓だった。 全員が食べ終わって、お茶を飲みながら一息吐いてる。 食器も片付けたし、飲み終わったら部屋で宿題片付けようかな。 ぽやー、と考えながらズズッとお茶をすせる。 「お父さん、転勤するんだ」 お父さんが湯呑みを置き、私を見ながら言ってくる。 真面目な顔で、真剣な話みたい。 「へー…。えっ?どこに?」 正直、自分に関係ないだろうって思ってたから、理解するまで時間がかかってしまった。 お父さんとお母さんをびっくりした顔で見つめてしまう。 「ドイツに栄転…なんだが…」 「お母さん、一緒に行くから」 「…え?」 「まみ、どうしたい?」 畳み掛けるように驚きの発言が降ってくる。 理解したいけど、脳が追い付かない…
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