衝撃の夜

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お父さんが栄転…ドイツ… 頭がぐるぐるしてる。 意味が分からないんだけど。 いきなり、なんで? 行きたく、ない。 お父さんやお母さんと離れたくない。 だけど、海外に住むのは怖い。 折角、行きたかった高校に受かって友達も出来たのに… 誠さんや、浩先輩と知り合えたのに。 新しく増えた家族と、仲良くなりたい。 本当は家族とは、少し違うけども。 「ごめん、残りたい…」 お父さんもお母さんも、私の答えを予想してたのか驚かない。 お母さんのたしなめるような視線に、間違った答えなのかと不安になる。 「なら、一人暮らしするつもり?家事を全部自分で出来るの?」 「…やるよ」 「本当に?」 「良いじゃない。なんなら、私が面倒みるよ」 今まで黙って成り行きを見てたお姉ちゃんが、口を開いた。 私の事を応援してくれてる。 でも、お姉ちゃんの面倒みるって…一緒に住むとかじゃないよね? 2人の邪魔はしたくない。 お姉ちゃんがニコッと笑って、大丈夫と呟いた。 小さな呟きだったから、多分私にしか聞こえてない。 何が大丈夫なんだろう…?
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