衝撃の夜

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何にしても、私が伝えなきゃ納得して貰うのは無理だろう。 眉間にしわを寄せて考える両親を見つめる。 自分なりに一番真剣な気持ちで。 わかって欲しいし、頑張りたいから。 一人暮らしは難しいけど、経験してみたいから。 だから、伝えなきゃ… 「お父さん、お母さん…お願いします!私、頑張ってみたいの!」 精一杯を伝えたくて、頭を下げる。 そのまま、ぎゅっと目を瞑って、じっと親の言葉を待つ。 待つ時間って何で長いんだろう。 ほんの数秒位のはずなのに、5分10分待ってる気がしてしまい、焦ってくる。 許して、貰えないのかも… 私のワガママを両親に押し通せるなんて思えない。 でも、ワガママでも叶えたいんだ。 諦めに似た不安を飲み込んで待っていると、お母さんのため息が聞こえた。 折れるべき、かな…。私、お母さんを困らせたいんじゃないし……。 「まみの気持ちは分かった。認めよう」 予想外にお父さんが、許して認めてくれた。 お父さんは別に私に甘いとかではない。 正直、凄く意外でしかない。
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