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Ⅱ
天国街と書かれた鳥居をくぐれば、中は少し寂れた街で、昭和の商店街をイメージさせる内装である。
天国街はとても美しい。と言うわけでは無く、残念ながらくすんですすぼけている。本当に死んだのだろうか?輪っかもなければ、三角の布もない。実はドッキリでしたなんて言われても驚きようがないだろう。
突然だが、街には一つ大通りがあり、そこから路地に別れていく、俺は今大通りにいる。死んだのに腹が減って仕方がない。これも死んでいない説を唱える一つだ。そもそもここには人が多すぎる。歩行者天国じゃあるまいし、ある意味天国だが。
神様は一体全体何を考えて居るのであろうか?こんな処を創って、早々に生まれ変わらせてくれたら嬉しいのに。そうこうしていると、スピーカーから何かアナウンスが聞こえた。
(ピン、ポン、パン、ポン♪皆さん、皆さん、二時に成りました。二時に成りました。)二時か、この街は一々そんな放送をするのか。
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