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「君の名前は?」
亜輝は八雲を鋭く睨み付ける。
「おちょくってんのかテメーは
わざわざ尾行するような相手の名前を知らねぇ訳ねぇだろ」
「合っているかどうかを確認したい」
亜輝は大きなため息をついて答えた。
「氷室 亜輝だ
これで満足か?」
「……君はずっとある人物に守られている
その人物は君を心配し僕の眠りを妨害してくる」
「は?」
何の話か分からず聞き返す。
「君はずっと守られて来たんだろ?」
「な訳ねぇだろ
俺を守れるような奴なんていねぇよ
出来の悪ぃ妹は俺の足引っ張るばっかだったしな」
亜輝は再び八雲を鋭く睨む。
「テメーは一体何なんだ?
あんまりくだんねぇこと言ってるとキレるぜ?」
「……一つ聞きたい
君は昔から妹さんが嫌いだったのか?」
亜輝は一切迷わなかった。
「大っ嫌いだったね
グズだしすぐ泣くし物覚えも悪くてウザかったからな
居なくなってせぇせぇしたぜ」
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