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亜輝は授業をサボり屋上で眠っていた。
だが不意に人の気配を感じ目を覚ます。
「斎藤八雲か?」
空を見上げたまま問い掛ければ返事が来た。
「君は本当に気配とやらが読めるんだな
御名答だ」
亜輝はムクッと起き上がり、八雲に視線を向ける。
しかし、その視線には敵意に近い物も含まれていた。
「今度は何の用だ?」
「……ある人物からの伝言だ
君は君の人生を歩んで欲しい」
亜輝はゆっくりと立ち上がった。
そして八雲を見る目には何の感情も込められて無かった。
「斎藤八雲
ぶっ殺されたくねぇなら二度とそんなくだんねぇこと言うんじゃねぇ」
静かに言い、亜輝は八雲の横を通り抜けた。
八雲はため息をつき頭をかく。
「これは……
一筋縄じゃいけそうにないな……」
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